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知ること(中川)

2024/01/27

《知ること》

昨日公開になった映画『カムイのうた』を早速観に行った。

自慢にならないことだが、私は歴史に大して詳しくない。学生時代も社会は苦手で、できれば避けたいと思っている教科の1つだったくらいだ。

ただ、ラッキーなことに映画は好きで、映画ってのは様々なジャンルを映像化してくれていて、例えば恋愛モノ、ヒューマンドラマ、ミステリー、ホラー、時代劇、戦争モノ…挙げたらきりがない。そこに「実話に基づく物語」を映画にしているジャンルがある。

少し前に観た『福田村事件』もそう。

そして今回の『カムイのうた』。

アイヌ民族についての話。

実在した知里幸恵さん(享年19歳)と、彼女の文学的才能を見出した言語学者・金田一京介さん、その周りの人々の生き様を描いた物語。

 

私はアイヌ民族についての知識がほとんどなく、驚きと嘆きが忙しく渦巻く感情とともに鑑賞したのだが、知らないということは何と残酷なのだろうと感じた。

もちろん「知らなかったから」で片付ける人がいるであろうことは理解している。人々の苦難の歴史は知って然るべきだし、それを現代に生かさなければならないと思っている。

 

完全に実話通りの映画ではないかもしれないし、見終わったあとは決して清々しい気持ちでのハッピーエンディングではないと思うが、(個人的には)どんな人にも観て欲しい1本ではある。

教科書には掲載されない歴史が、映画にはある。

(中川)